介護・看護の現場は、チーム全員が連携して初めて成り立つ仕事です。
毎日の業務ではケアや処置だけでなく情報共有やフォロー、急な対応など目に見えない「連携の仕事」がたくさん発生しています。
特に、利用者さんの状態やスタッフの在籍人数が日ごとに変わるため、ちょっとした声かけやほめ方の違いが、その日の空気やチーム全体の動きに大きく影響することがあります。
この記事では、
- 同僚・後輩・先輩への「褒め方」
- 日常業務で役立つ「声かけのコツ」
を現場ですぐに使える言い方とともにご紹介します。
特別なことではなく、「明日からできる一言」を意識していただけるようなチームワークが良くなるための習慣を、わかりやすく整理していきます。
介護・看護現場とチームワークの重要性

介護・看護職の職場には、いくつかの共通した特徴があります。たとえば、
- 少人数でシフトを回す
- 利用者さんの状態が急に変化する
- 申し送りや引き継ぎが責任重大
という特徴があります。
こうした現場では、チームワークを高めるための「褒め方」や「声かけ」が、業務の質だけでなく、職員の働きやすさにも大きく影響すると言われています。
介護職員の評価方法や他職員を認め合う職場文化は、
- 職場満足度アップ
- キャリアアップ意欲
- 離職防止
につながるとされており、褒め方や声かけはこうした働きやすさや定着につながる人間関係づくりの土台になっていると考えられます。
「褒める」ことの効果と注意点

褒めることの効果 〜職場の雰囲気がよくなる〜
看護師や介護職のコミュニケーションに関する資料では、
他職員の長所を認めて感謝する声かけが、
職場全体の雰囲気向上につながるとされています。
たとえば、
- 「○○さん、いつも丁寧に対応してくれて助かります」
- 「○○さんの声かけが優しくて、私も見習いたいです」
といった具体的なほめ言葉は、
相手に「自分は見られている」「役立っている」と感じさせて、やる気に繋がりやすいとされています。
こうした褒め合いが習慣化すると、互いに助け合える雰囲気が生まれミスを他人事ではなく、チーム全体の学びとして捉えやすくなります。
褒めるときの注意点
一方で、「いつも頑張ってるね」といった、ぼんやりとした言葉だけでは、
伝えたいメッセージがぼんやりしやすくなります。
相手の行動を、
- 「いつ」「どの場面」で
- 「どんな行動」がよかったのか
を具体的に伝えると、相手は「自分は見られている」と感じてやる気が出ます。
こうした点は、介護職の人間関係に関する資料や、職場のコミュニケーションに関する情報をまとめたサイトでも、
「褒め方の工夫」が職場の空気を変える要因の一つとして紹介されています。
実践編①:同僚・後輩への「褒め方」のコツ

ここでは、現場で使える「褒め方の例」をご紹介します。
1. 「ありがとう」「おかげで」をセットにする
「○○さん、今日の記録、助かりました。おかげで、会議の資料がスムーズに作れました」
のように「ありがとう」だけではなく「おかげで~」と、
相手の行動がどう役立ったかまで伝えると、
相手は自分の役割を明確に感じやすくなります。
こうした声かけは、感謝の言葉が職場の満足度向上に寄与するとされています。
参照:一般社団法人看護職採用支援協会「看護に必要なコミュニケーションとは? 患者・同僚とよりよい関係を築く方法」(閲覧:2026年3月)。
https://www.carecom.jp/contents/kango-communication/
2. 「気づいたこと」を具体的に伝える
NG例:「いつも頑張ってるね」
OK例:「最近、朝のカンファレンスで、○○さんが話した内容、他のスタッフにも伝わってよかった」
こうした「具体的に気づいたこと」を伝えると、
相手は「自分は見られている」と感じて、やる気が出ます。
こうした「褒め方の工夫」が、職場の雰囲気改善のためのポイントです。
3. 失敗したときこそ、次につながる声かけ
「大丈夫、私も最初は同じようなことがあったよ」
「次はこうやってみたらどうかな?」
このように、共感+次に向けた提案を組み合わせると、
「失敗=裁かれること」ではなく、「学びの場」になります。
こうした声かけは、ストレスの軽減や信頼関係の強化に効果があるとされています。
参照:一般社団法人看護職採用支援協会「看護に必要なコミュニケーションとは? 患者・同僚とよりよい関係を築く方法」(閲覧:2026年3月)。
https://www.carecom.jp/contents/kango-communication/
実践編②:日常業務で使える「声かけのコツ」5つ

現場で役立つ、声かけのコツを5つご紹介します。
1.「お願いベース+感謝」で伝える
- NG例:「これ、やっといて」
- OK例:「この記録、お願いしてもいいですか?いつも助かっています」
「お願いベース」に感謝を添える声かけは、
職場のストレスや誤解を減らす効果があるとされています。
こうした声かけを習慣にすると、職員同士の関係がより円滑になり、現場の雰囲気が少しずつ良くなります。
2.「相談しやすい」第一声を決めておく
- 「最近、○○さんと話す時間が少なかったので、今ちょっと話しても大丈夫ですか?」
- 「この時間は、少し大丈夫ですか?」
相手の都合を尊重する声かけを日常的にすると、
自然と相談しやすい雰囲気ができます。
こうした習慣は、意見の共有や信頼関係の構築に効果があるとされています。
3.「失敗・ミス」は「チームの問題」にする
「俺が悪い」「○○さんがやらかした」ではなく、
「みんなで、もう一度ルールを確認してみましょうか」
このように、ミスを「個人の問題」ではなく「チームの問題」として捉える声かけは、
誤解や対立を減らし、共有と改善につながります。
こうした考え方と職場のコミュニケーションが、ミスの共有や改善に大きく関わっているとされています。
参照:厚生労働省「介護福祉士のキャリアアップにおける職場環境等の影響に関する調査研究事業」報告書(閲覧:2026年3月)
https://www.jmar.co.jp/2024/05/13/llgr5_102_report/llgr5_102_report.pdf
4.「今日のありがとう」を1人1人に
- 「今日もお疲れさまでした」
- 「よく頑張ってましたね」
できれば、1日に1人だけでもこうして伝えてみる意識を持つと、
小さな感謝が積み重なり、職場の雰囲気が変わってきます。
こうした「感謝の習慣」は、職場の円満さや働きやすさに寄与するとされています。
5.「意見を出してみよう」を促す声かけ
- 「○○さん、はどう思いますか?」
- 「こういったアイデア、何かありますか?」
こうした問いかけを意識すると、
新人や若いスタッフも、自分の意見を出しやすくなります。
意見の共有が、チームワークの強化に直接つながるとされています。
まとめ

介護・看護の現場では、
褒め方や声かけという「人間関係」のほんの些細な部分が、
チームワークや働きやすさに大きく影響します。
- 1日に1人、「ありがとう」を伝える
- 1日に1回、具体的な行動をほめる
という小さな習慣を意識してみてください。
小さな声かけが積み重なれば、
「働き続けたい」と思える職場を、少しずつ作り出せるはずです。