季節が変わるたびに、私たちの体や生活環境にもさまざまな変化が訪れます。特に「夏場の暑さ」「冬場の寒さ/乾燥」は、それぞれ異なる健康リスクを伴います。普段の生活でわずかなケアを心がけるだけで、体調不良を防ぎ、快適な暮らしを維持することができます。
本記事では、夏場と冬場、それぞれの季節において気をつけたいポイントと具体的な対策をご紹介します。
夏場のリスク ― 熱中症と体内環境の維持

なぜ夏に注意が必要か
夏は高温多湿のため体に熱がこもりやすく、熱中症のリスクが高まります。特に高齢者・子ども・持病のある方は体温調節が苦手なため注意が必要です。また、外だけでなく、換気不足の室内でも熱中症は起こりやすい点がポイントです。
夏場に気をつけるべきポイント
こまめな水分・塩分補給
夏は汗の量が増え、水分だけでなくミネラルも体から失われやすくなります。喉の渇きがなくても、こまめに水分と塩分を補う習慣が大切です。特に高齢者は喉の渇きを感じにくいため、周囲の声かけも効果的です。
室内環境の管理(冷房・換気)
冷房や扇風機で室温を適切に保つとともに、湿気や熱がこもらないよう換気も欠かせません。遮光カーテンで直射日光を防ぐ、水を張ったバケツを置くなど、室内の熱をためない工夫も有効です。
暑さ指数(WBGT)の活用
気温だけでは判断しづらい「暑さの危険度」を示してくれるのが WBGT。屋外作業やスポーツ、外出がある日は、暑さ警戒アラートを参考に行動し、無理のない休憩・水分補給を意識しましょう。
こんなときに特に注意
高齢者・持病のある人がいる場合
体温調節機能が低下しやすく、暑さを感じづらい傾向があるため、周囲が室温や体調をこまめに確認することが大切です。目安として高齢者は1日1.2L程度の水分補給が推奨されるケースもあります。
室内が暑くなりやすい夜〜深夜
「夜なら大丈夫」という気の緩みから冷房を控えると、就寝中に熱が身体にこもり、睡眠の質低下や熱中症につながることがあります。夜間こそ適切な温度設定で快適に過ごすことが重要です。
参照:厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料サイト」(閲覧日:2025年12月8日)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/
参照:厚生労働省「高齢者のための熱中症対策」(閲覧日:2025年12月8日)https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/pdf/heatillness_leaflet_senior_2022.pdf
冬場のリスク ― 乾燥と感染症、体温低下への対応

なぜ冬に注意が必要か
冬は気温と湿度が下がり、室内が乾燥しやすくなります。乾燥はウイルスの生存を助け、気道の粘膜も弱くなるため、インフルエンザなどの感染症が増える要因となります。また、寒さは体にストレスを与え、免疫力の低下や血圧の変動、関節のこわばりなど、さまざまな不調につながることもあります。
冬場に気をつけるべきポイント
適度な加湿(湿度50〜60%)
乾燥を防ぐことで、粘膜の防御力を保ち、感染リスクを下げられます。加湿器や濡れタオル、室内干しが有効です。
基本の感染対策を徹底
手洗い・手指消毒・マスク・うがいなど、冬は特に丁寧に行いましょう。人混みではより注意が必要です。
室温管理と防寒
手洗い・手指消毒・マスク・うがいなど、冬は特に丁寧に行いましょう。人混みではより注意が必要です。
免疫維持の習慣
ワクチン接種に加えて、睡眠・食事・休養を整えることが、冬の体調管理に効果的です。
特に注意したいケース
高齢者・子ども・持病のある人がいる家庭
乾燥や寒さの影響を受けやすいため、加湿・体温管理・手洗いなど基本の対策を丁寧に行うことが重要です。
暖房で室内が乾燥しやすい環境
暖房だけでは湿度が下がりやすいため、加湿と換気を併用し、過乾燥を防ぎましょう。
参照:草ケ谷医院「冬の健康管理って,何に気を付ければいいの?」(閲覧日:2025年12月8日)
https://kusagaya-clinic.com/archives/doctorcolumn/冬の健康管理って,何に気を付ければいいの?
参照:厚生労働省「【令和6年度】今シーズンのインフルエンザ総合対策」(閲覧日:2025年12月8日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/index2024.html
季節ケアの“共通”ポイント ― 日常でできる習慣

夏と冬、それぞれ対策すべき点は異なりますが、日常生活において季節を問わずできる基本のケアを以下にまとめます。
「異変に気づきやすい環境づくり」
自分自身や同居家族の体調の変化に敏感になること。のどの渇き、だるさ、頭痛、寒気、のどの違和感など、季節の変化によって起こる不調を見逃さないようにしましょう。
生活リズム・睡眠・栄養の維持
季節が変わると、外出時間や活動量、食欲、睡眠にも変化が出やすいもの。バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠は、体の抵抗力・回復力の基本です。
住環境の見直し
夏:冷房、風通し、遮光など。
冬:暖房と加湿、換気、服装の調整など。
季節に合わせて、住環境を見直すことで、体への負担を減らせます。
情報に敏感になること
猛暑日や寒波など、気象状況が体調に直結することもあります。自治体や気象情報、体調変化に応じた対応を意識しましょう。
シーン別のアドバイス ― 家庭・外出・高齢者ケア

家庭でできること
- こまめな水分補給+塩分補給(夏)
- 室内温度・湿度管理(エアコン、加湿器など)
- 定期的な換気 — 冬の時期も、ウィルス対策として重要
- 生活リズムを整える(睡眠・食事・休養の確保)
外出時に気をつけたいこと
- 夏:直射日光を避け、日傘・帽子・冷所を利用、水分補給を携行
- 冬:手洗い・手指消毒、マスク・うがい、帰宅後の衣服の管理
- 季節の変わり目や気温差にも注意 — 体調管理を丁寧に
高齢者や子どもへの配慮
高齢者や子どもは、暑さ・寒さ・乾燥・体温調節などが苦手な場合があります。特に次のような配慮が重要です。
- 室温や湿度をこまめにチェック
- 水分・塩分補給の習慣化
- 定期的な体調確認(のどの渇き、だるさ、寒気など)
- 外出を控える、または同行する際のマスク・手洗い徹底
まとめ ― 季節ケアは「日々の習慣」でこそ効果的

季節、とくに夏と冬は体温調節や免疫力に影響しますが、日常の小さな工夫でリスクは大きく減らせます。
夏は「暑さ対策・水分と塩分補給・室内温度管理」、冬は「乾燥対策・感染予防・保温」が基本です。
さらに、睡眠・食事・生活リズムを整えることで季節の変化に強い体づくりができます。高齢者や子ども、持病のある方がいる家庭では、季節ごとに住環境やケアを見直すことが大切です。