介護・看護職の「働き方」を好きになるための「小さな習慣」5つ

「仕事はやりがいがある。でも、なんとなく毎日がしんどい」「もっと自分の働き方に満足したいのに、うまくいかない」――介護・看護の現場で働く方の中に、こんな気持ちを抱えている方はいないでしょうか。

介護・看護職は、人の生活や命に直接関わる、とてもやりがいの深い仕事です。一方で、体力的・精神的な負荷が大きく、「好きな仕事なのに、なぜかしんどい」と感じやすい職種でもあります。そのギャップを埋めるカギは、実は日々の「小さな習慣」にあるかもしれません。この記事では、介護・看護職として長く、そして気持ちよく働き続けるために取り入れたい5つの習慣をご紹介します。


そもそも、なぜ「習慣」が大事なのか

公益財団法人介護労働安定センターの調査によると、介護職員の「仕事の内容・やりがい」に対する満足度は他の項目と比べて高く、多くの方が仕事にやりがいを感じながら働いていることがわかっています。

一方で、「人手が足りない」「賃金が低い」といった職場環境への不満も根強く、仕事への満足度と職場環境への不満が共存しているのが現状です。

つまり、「仕事は好きだけど、働き方がしんどい」という状態は、介護・看護職にとって珍しいことではありません。こうした状況の中で自分自身のコンディションを整え、働き方を「好き」に近づけていくために有効なのが、毎日少しずつ積み重ねられる「小さな習慣」です。大きな変化を一気に起こそうとするのではなく、日常のルーティンに小さなことを加えていくことが、長く働き続けるための土台になります。

参照:公益財団法人介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査 結果の概要について」(閲覧日:2025年12月8日) https://www.kaigo-center.or.jp/report/2024_jittai_chousa/


習慣① 出勤前に「今日の小さな目標」を一つ決める

「今日は〇〇さんの食事介助のペースを少し意識してみよう」「申し送りでもう少しわかりやすく伝えてみよう」――こんなふうに、仕事を始める前にその日の小さな目標を一つ決めてみましょう。

大きな目標は達成できないとストレスになりますが、「今日一日でできること」に絞った目標であれば、達成感を得やすくなります。達成感は仕事へのモチベーションを維持する大きな源になります。

特別なノートや手帳がなくても大丈夫です。通勤中に頭の中で考えるだけでも構いません。毎朝この習慣を続けることで、「今日も一つ成長できた」という積み重ねが自己効力感につながっていきます。


習慣② 勤務終わりに「よかったこと」を一つ振り返る

忙しい介護・看護の現場では、うまくいかなかったことや反省点に目が向きがちです。もちろん振り返りは大切ですが、ネガティブな出来事だけを反芻し続けると、じわじわと精神的な疲労が積み重なってしまいます。

そこで取り入れてほしいのが、退勤前に「今日よかったこと」を一つ思い出す習慣です。「利用者さんが笑顔で話しかけてくれた」「先輩に指導してもらった介助がうまくできた」「チームで協力してスムーズにシフトを回せた」――どんな小さなことでもOKです。

人はネガティブな出来事の方が記憶に残りやすいという特性があります。意識的にポジティブな出来事に目を向けることで、気持ちのバランスを整えやすくなります。メモに書き留める必要はありません。帰り道に一つ思い出すだけで十分です。


習慣③ 「感謝の言葉」を受け取ったら、素直に心に留める

介護・看護の仕事は、利用者の方やその家族から「ありがとう」と言葉をもらえる機会が多い職種です。しかし、忙しい日々の中で「またいつもの感じ」と流してしまっていることはないでしょうか。

感謝の言葉をきちんと受け取り、心に留める習慣は、仕事のやりがいを実感し続けるための大切なスイッチになります。「ありがとう」と言われたとき、少しだけ立ち止まって「この方の役に立てたんだ」と感じてみてください。

厚生労働省の資料でも、介護職員が仕事にやりがいを感じる場面として「利用者や家族からの感謝」が大きく関わっていることが示されています。目の前の「ありがとう」を、日々の活力源として受け取ることを意識してみましょう。

参照:厚生労働省「介護業界で働いてみませんか」(閲覧日:2025年12月8日) https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000912552.pdf


習慣④ オフの日は「介護・看護と無関係なこと」に時間を使う

責任感が強く、利用者のことが気になってしまう方ほど、休日も仕事のことを考えてしまいがちです。しかし、気持ちの切り替えができないままでは、心身の疲労が回復しにくくなってしまいます。

オフの日には、仕事と全く関係のないことに時間を使う習慣をつけましょう。好きな映画を観る、料理を楽しむ、友人と話す、軽い運動をする――内容は何でも構いません。大切なのは「仕事から離れた時間を意識的につくること」です。

近年、介護・看護職のワークライフバランスへの関心は高まっており、残業削減や有給休暇の取得促進が離職率低下につながっているというデータもあります。職場の制度を積極的に活用しながら、オンとオフのメリハリを自分でもつくっていきましょう。

参照:厚生労働省「介護職員の働きやすい職場づくり 内閣総理大臣表彰及び厚生労働大臣表彰」(閲覧日:2025年12月8日) https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-hyosyo-top.html


習慣⑤ 「できるようになったこと」を定期的に確認する

介護・看護の現場では、日々の業務に追われていると、自分がどれだけ成長しているかを実感しにくいことがあります。「まだまだ足りない」「もっとできなければ」という気持ちが先に立ってしまう方も多いのではないでしょうか。

月に一度でいいので、「入職した頃と比べて、できるようになったこと」を振り返る時間をとってみましょう。最初は緊張していた声かけがスムーズにできるようになった、記録を時間内に書けるようになった、先輩に何でも聞かなくても判断できる場面が増えた――そうした成長の積み重ねに気づくことが、「この仕事を続けてよかった」という実感につながります。

介護・看護職はキャリアパスが広く、経験を積むほど選択肢が広がる職種です。今の自分の成長を正しく見つめることは、この先のキャリアを考えるうえでも大切な視点になります。


まとめ

介護・看護の仕事を「好きになる」ために、何か大きなことを変える必要はありません。今日の小さな目標を決める、よかったことを一つ振り返る、感謝の言葉を素直に受け取る、オフを意識的に楽しむ、成長を定期的に確認する――こうした「小さな習慣」の積み重ねが、長く気持ちよく働き続けるための土台をつくっていきます。

「働き方が好きになる」とは、仕事の大変さがなくなることではなく、自分の働き方と気持ちよく向き合えるようになることではないでしょうか。ぜひ、今日からできる一つの習慣をはじめてみてください。

MSCでは、介護・看護職として長く安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。働き方や職場環境についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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