介護業界への就職・転職を考えている方や、今後のキャリアアップを目指す現役介護士の方にとって、資格の取得は大きなステップです。「働きながら資格が取れるの？」「どの資格が自分に合っているのかわからない」など、不安や疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、働きながら取得しやすい介護資格、その取得方法や費用、さらに取得後のキャリアパスまで詳しくご紹介します。
働きながら取得しやすい代表的な介護資格
働きながら取得が目指せる介護資格には、どのようなものがあるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。
1. 介護職員初任者研修
介護の基本知識と技術を学ぶ入門資格です。未経験からでも始められるため、これから介護業界に挑戦したい方に最適です。
・取得期間：最短1ヶ月、一般的には3〜4ヶ月
・費用：5万〜10万円程度
・特徴：通信とスクーリング（実技講習）の併用が可能で、夜間や週末コースも多く提供されています。働きながらでも無理なく通える点が魅力です。
2. 実務者研修
より専門的な介護スキルを習得する資格であり、『介護福祉士受験の必須条件』にもなります。
・取得期間：6ヶ月程度（450時間）
・費用：4万〜20万円程度
・特徴：通信とスクーリングの併用で受講可能。サービス提供責任者として働けるようになるため、キャリアアップを目指す方におすすめです。
3. 介護福祉士
介護業界唯一の国家資格であり、高い専門性が求められるプロフェッショナル資格です。
・受験条件：実務経験3年以上＋実務者研修修了
・合格率：約70％前後
・メリット：給与や待遇アップにつながり、現場リーダーや管理職へのステップアップが可能になります。
働きながら通える受講スタイルの比較
働きながら資格を取得するためには、自分に合った受講スタイルを選ぶことが重要です。それぞれの特徴を比較してみましょう。
通信講座
自宅で学習可能でスケジュールが柔軟。育児や副業と両立したい人に向いています。
夜間・週末コース
実務と並行しやすく、フルタイムで働いている人に向いています。
短期集中型
短期間で資格を取得したい人に向いています。時間に余裕がある場合におすすめです。
介護資格に関する制度
介護資格に関する制度をご紹介します。どのような制度があるのか、知っておくことが大切です。詳しくは、厚生労働省のウェブサイトなどで確認してください。
介護職員処遇改善加算
介護資格を保有することで、施設が国から受け取れる「介護職員処遇改善加算」の対象者となり給与面でも有利になります。特に、実務者研修以上の資格保有者は加算対象となることが多く、結果的に月収が1万〜3万円アップするケースもあります。
参考：厚生労働省「介護職員の処遇改善」（閲覧日：2025年4月2日）
https://www.mhlw.go.jp/shogu-kaizen
教育訓練給付制度の活用
一定の条件を満たせば、「教育訓練給付制度」を利用することで資格取得費用の一部が補助されます。この制度は特に失業中の方や転職希望者にとって経済的負担を軽減できる有効な手段です。
・対象者：雇用保険加入期間が一定以上ある方（詳細はハローワークで確認を）
参考：厚生労働省「教育訓練給付制度」（閲覧日：2025年4月2日）https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html
成功事例：働きながら資格を取得してキャリアアップした人たち
事例1：30代女性Aさん
介護職未経験から「初任者研修」を受講し、1年後には正社員として施設に勤務。その後「実務者研修」を受講中で、さらなるキャリアアップを目指しています。
事例2：40代男性Bさん
夜間コースで「実務者研修」を修了し、「介護福祉士」を取得。現在はサービス提供責任者として活躍しています。
「働きながら資格取得」に成功し、介護業界で活躍する方は沢山いらっしゃいます。ぜひ皆さんも、チャレンジすることを検討してみてください。
資格取得後のキャリアパスと介護業界の将来性
介護の資格取得を検討している皆さんにとって、『業界の今後』は気になる話題かと思います。「資格を取得した後は、どんな可能性がある？」「介護業界は今後も需要はある？」などの疑問に答えていきましょう。
資格取得後のキャリアパス
資格取得後には、どのようなキャリアパスが選べるのでしょうか。
・初任者研修修了後：訪問介護員（ホームヘルパー）として就業可能
・実務者研修修了後：サービス提供責任者として勤務可能
・介護福祉士取得後：現場リーダーや管理職、ケアマネジャーへのステップアップ
さらに将来的には、以下も目指すことができます。
・施設長やエリアマネージャー
・福祉関連講師や研修担当
・独立開業（訪問介護事業所など）
介護業界の将来性
日本は超高齢社会を迎え、今後も介護人材への需要は増加すると予測されています。その中で資格保有者は安定した就業機会と収入が見込まれます。また、ライフステージに合わせた柔軟な働き方も可能です。
よくある質問
Q. 年齢が高くても資格取得は可能ですか？
A. 可能です。実際に50代・60代で資格を取得する方も多くいます。
Q. 働きながらスクールに通えるか不安です。
A. 多くのスクールでは夜間や週末コース、通信講座を提供しており、働きながらでも無理なく学ぶことができます。
Q. 資格取得後すぐに働けますか？
A. 初任者研修修了後であれば訪問介護や施設勤務が可能です。
まとめ
介護資格は働きながらでも無理なく取得でき、取得後にはキャリアアップや待遇改善につながります。「初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」と、それぞれステップごとのメリットがありますので、自分の目標に合わせて挑戦してみてください。
